心臓血管病センター部長 小松 誠先生筆頭の論文が、Journal of Atherosclerosis and Thrombosis(インパクトファクター4.9)の動脈硬化専門誌に受理されました。

Komatsu S, Yutani C, Takahashi S, Takewa M, Iwa N, Ohara T, Kodama K. Cholesterol Crystals as the Main Trigger of Interleukin-6 Production through Innate Inflammatory Response in Human Spontaneously Ruptured Aortic Plaques. Journal of Atherosclerosis and Thrombosis in press.

血管内の汚れであるプラークの中のコレステロール結晶は生まれ持った免疫の力で攻撃の的となり、炎症を起こすと基礎医学では言われていました。
ただ、コレステロール結晶などたまたまできているだけで病気に何もかかわっていないと考えている研究者もいました。我々は、プラーク内でコレステロール結晶の量に応じた炎症反応の結果、インターロイキンー6という物質があることを示しました。すなわち、コレステロール結晶はやはりプラークの中の炎症において役割を持っていることがわかりました。
基礎医学と臨床医学をつなぐもので、プラーク破綻の機序について基礎医学では想定されていたものの、臨床医学ではまだ示されていなかったトランスレーショナルリサーチの分野です。