循環器内科30代40代医師募集

診療担当表


時代に左右されないリーダーを養成する

 循環器の分野の中で、時代とともにトピックの分野が変わっていきます。エコーが全盛であった時代もありますし、PCIが王道であった時代もありますし、ラジオアイソトープが盛んであった時代もあります。心臓CTも同様です。また、そのなかでも、この方法が中心であるという流れは常に存在します。その分野にあこがれを持ち、習得してみたいと思うことは当然のことです。ただ、毎日のように新しい方法ができては消えていきます。病院は、新しい機器をそうふんだんに揃えることはできません。では目まぐるしく変わる医療にどのようについていったらいいのか、これは簡単な問題ではありません。

トレンドについていくことは大変です。海外に留学して、そこで作られたものを日本でいち早く使用し、日本でのオピニオンリーダーになる、これも 一見魅力的ですが、よそで創られたものの単なるヘビーユーザーに過ぎません。そうでなく、我々が時代の一歩先を行って、そのトレンドを作ればいいわけです。研究や何かを開発することは、どこででもできます。そう漠然と思うだけでいいです。まず、研究的な診療のスタイルは、学生時代に教わることはありません。学生時代に学ぶことは膨大な暗記であって、誰もわからないことを研究し、新しい技術をつくりだし、論文や講演会、学会で発表するというプロセスは教わりません。読書家はたくさんいても、本を書く人はそれほど多くありません。医学でも同様です。その転換をわれわれは日常のように行っています。我々は医学書を10冊以上は書いています。その転換は、近くでそのように努力している上司から学び、仲間と切磋琢磨することが必要です。

PCIができるようになりたい、アブレーションができるようになりたい、若い先生が考えることは手に取るようにわかります。ただ、技術を手に入れることは難しくはありません。しかし、その先にある、どの分野においても、その分野の本質を知り、新しい方法論を作り、それで医学を進めることが大事である、ということは、そういうことをしている指導者が極めて少ないために、そう教わることは少ないわけです。そういった発想は訓練が必要で、「自分の仕事」と言えるものに出会うためには、そういった仲間の中で仕事をして、5年や10年、自分の仕事を見つけたいと苦しみ続ける必要があるでしょう。難関の学校を出ても、専門医資格をいくつ取得しても日々安心できる材料にもなりません。すべてを救うのは、世の変革に対応する、「生き抜く力」なのです。これを身を持って教えてくれる場というのは極めて少ないです。

我々のグループは数々の工夫、開発をしてきました。アメリカで認可された血管内視鏡が危険ということで使用禁止になった後、児玉和久先生は日本独自の血流維持型血管内視鏡を長年開発してきました。小松誠先生は、心臓CTのプラークのカラー解析法を世界で初めて作り、また、染まりをコントロールする方法も開発しました。また、我々のグループで、冠動脈用であった血流維持型内視鏡を工夫して、大動脈を観察するシステムを作り、大動脈の動脈硬化をCTやMRIと比較にならないほど生き生きとうごめくプラークのの描出に成功しました。

「寄らば大樹の陰」の人もいるかもしれませんが、そのような画一化した価値観から一線を画して、自分の仕事を作れる自信を持ち、この分野のリーダーになる、これが医師として生き残っていく道であり、その方向性に少しでも共感する若い先生方が我々の門をたたくことを希望してやみません。人と違う大きな仕事をしたい、医学を進歩させたいとぼんやりとでも思っている方は、plaquemap@yahoo.co.jp(小松)にご連絡ください。

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